サイト「Nanayo-Duki」と連動した紀和沙のブログ。日記・サイト更新情報・創作お役立ち本レビューなど。イラスト・小説などの作品はサイトにあります。詳しくは、右中段のリンクから!
京都嵐山、楽しかったーー!!
本日の道程は、阪急嵐山駅を徒歩で出発しまして…、
・法輪寺
・野宮神社
・祇王寺
・滝口寺
・愛宕念仏寺
・嵯峨釈迦堂清涼寺
の順で回りました。あんまり大きくない、かつ説話研究に欠かせない寺院を中心にした、文学散歩です。
で、いろいろ回ったんですが、とりあえず法輪寺だけ紹介したいと思います。
長いアンド画像ありですので、いったん畳みますー。
本日の道程は、阪急嵐山駅を徒歩で出発しまして…、
・法輪寺
・野宮神社
・祇王寺
・滝口寺
・愛宕念仏寺
・嵯峨釈迦堂清涼寺
の順で回りました。あんまり大きくない、かつ説話研究に欠かせない寺院を中心にした、文学散歩です。
で、いろいろ回ったんですが、とりあえず法輪寺だけ紹介したいと思います。
長いアンド画像ありですので、いったん畳みますー。
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嵐山駅から歩いて、山の上にある法輪寺へと参りました。
法輪寺は「十三参り」というイベントで有名。智恵を司る虚空蔵菩薩に、13歳の少年少女が参って、そのご利益を得るというものです。今日も、それで訪れたらしい人でごったがえしておりました。
余談ですが、「智恵を司る」ということで、某クイズ番組が、この寺の本堂で開催されたらしいです。
ですが、我々の目的は、十三参りではありません。
『今昔物語集』に出てくる、虚空蔵の霊験譚の舞台を訪ねに参ったのです。
その霊験譚の概要は、こう。
比叡山に、ある若い僧がいたが、この僧は遊んでばかりでちっとも仏法が身につかなかった。
その僧は、ある日、この寺を訪ねた。智恵の虚空蔵に祈願して、学問が楽に身につきますように、というのだ。
そしてねんごろに祈り、その帰り道……僧は道に迷い、たどりついた民家に、一夜の宿を求める。この家の主人は、美しい未亡人だった。女主人は、快く僧を泊めてくれる。
だが、僧は未亡人の美しさに一目ぼれ。なんと彼女に夜這いをかけてしまう。女主人は僧を拒み、身を許さなかったが、「学識の高い僧となれば、私の夫としてもいい。3年間、不自由のないように援助しますから、比叡山でしっかり修行してください」と僧に告げる。
僧は喜んで山に帰り、ひたすら学問に打ち込んだ。もともと頭の回転も速かったらしく、彼はメキメキと学僧としての頭角をあらわした。ついには、宮中の講義でも褒められるほどになった。
だが、僧の心には、ひたすら女主人への愛欲があった。学問に打ち込むあいだも、彼女から届く手紙に心が焼けるようである。
そして、僧はついに、女主人と会うことにした。法輪寺へ参るのを口実に、女と会おうというのだ。
果たして、僧は女と会った。女の問いかける、難解な仏法の問答にも、すらすら答えられる。そして、二人はともに寝てしまう。
夜半、僧はハッと目を覚ました。すると、あの家がない。女も居ない。枯野に、ただひとり眠っていたのだ。
これは化物に化かされたか、と僧はおののき、法輪寺へと逃げ戻る。そして、虚空蔵の前で、ふたたび眠ってしまうと……夢に虚空蔵菩薩があらわれ、菩薩が女に変じて、僧を学問に仕向けたと告げて、消えてしまう。
とまぁ、こんな感じです。
スケベな坊さんのために、この寺の虚空蔵菩薩さまが、一肌脱いでくれたわけですね。菩薩さま、お疲れ様!と、仲間たちでニヤニヤしてきました。
ちなみに、この寺から比叡山が見えます。
すごく……遠いです……。
坊さんは、あの山から、歩いて法輪寺に来たんですねー。女に会うためにねー。「下半身の力ってスゲー!」と、不謹慎なことを感心しておりました(笑)
私はこのあたりの地理には、まったく不案内なので、今日は実地で見ることができてよかったです! 説話と現実が結びつく時、それは奇妙なリアリティをもって、人々の心に残るんですねぇ。
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サイト「Nanayo-Duki」と連動するブログです。
オリジナルのイラスト・小説・ハンドメイド作品などの創作活動を展開。おもにオンライン上で発表しています。モットーは「おもしろければ何でもいい」。あと古典が好き。最愛は日本中世(平安末~室町)期。
ちまちまと投稿もやってます。
ライトノベルレーベル中心。お見かけの際はどうぞごひいきに。
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